花詩集 せがわ真子 著 秋田書店 プリンセスコミックス 全4巻 昭和52〜54年 初版 |
私事で長期間、更新できず、実に半年以上も開いてしまいました。(;^。^A これじゃあ、「今月」ではないなぁ。 当時、月刊プリンセスの代表といえばこの人でした。とてもかわいい絵ですが、変にチマチマしておらず洗練されています。あまり少女マンガ・マンガした絵だと敬遠したくなるのですが、この絵はAKIも気に入りました。 最初に購入したのはこの「花詩集」ですが、とても気に入り、作者のコミックスはすべて購入しました。いつのまにか少女コミックから姿を消してしまいましたが、最後のコミックス「びっくり☆サラダノート」が3巻で未完なのが残念です。 「花詩集」の内容ですが、主人公は花が大好きで花屋を開店した咲子。読み方は「さきこ」ではなく「さくこ」。年齢は二十歳ですがとても少女っぽい女の子。幼なじみの三四朗は3つ年下ですが、咲子を憎からず思っています。 そんな咲子の前に10年前に駆け落ちした姉の忘れ形見の娘「くーちゃん」が突然現れます。両親を亡くした9歳の「くーちゃん」は父の弟である薫おじさんのところを飛び出して、一人でおばさんの咲子をたずねて来たのです。咲子よりもしっかりした「くるみ」(くーちゃん)とネコの「ママ・スティーブンス」との生活がスタートします。 連載当初は眼鏡をしていた咲子が眼鏡をはずして可愛くなったのと、咲子の薫への想い、三四朗との関係の進展がドキドキもので、当時の自分の中では大ヒットのマンガでした。各章のタイトルがすべてひらがなで花の名前なのも(花の名でないものもあるし最終章の「百花香」も違いますが)文学的です。 作者のせがわ真子は現在は寡筆で作品発表もないようですが、かつての少女ものはすばらしい作品が多いです。しかしコミックスは現在すべて絶版、復刻すらされていません。もっと見直されてもいい漫画家だと思います。 2009.12 |