 パンと懐剣 著者 神坂智子 花とゆめコミックス 全６巻 昭和５３〜５４年 |
パンと懐剣 著者 神坂智子 花とゆめコミックス 全６巻 昭和５３〜５４年 |
少女漫画雑誌「花とゆめ」は当時、男性の間でも話題でした。ＡＫＩ が読んでいた頃は「ガラスの仮面」「スケバン刑事」「はみだしっ子」などが連載されていました。その中でも特に面白かったのがこの作品。連載陣の中でも地味な作品でしたが、歴史好きなＡＫＩ は単行本になると待ってましたと購入しました。 時代は明治。主人公の弥生は元士族の娘ですが、アメリカに渡った文四郎との婚約が決まり、幼い頃から花嫁修業に励みます。やがて単身、文四郎のいるアメリカへ若くして渡ります。しかし弥生を待っていたのは貧困と東洋人への差別でした。タイトルの「パン」はアメリカ、「懐剣」は日本人の心をあらわしているようです。 杉本鉞子の自伝「Ａ Ｄａｕｇｈｔｅｒ ｏｆ ｔｈｅ Ｓａｍｕｒａｉ(武士の娘」)がベースになっているようで、弥生が帰国する最後のシーンにその一節が掲載されています。 原作者には「だてひろし」とありますが、どんな人なのかはよくわかりません。 神坂智子はマンガ同人「作画グループ」出身の漫画家です。「Ｔ・Ｅ・ロレンス」や「シルクロードシリーズ」が代表作ですが、初期の名作といわれるのがこの「パンと懐剣」です。 この本は当時あまり部数がでなかったようで早々と絶版となり、現在はプレミアまでついています。復刊リクエストもあるようです。 復刊リクエスト http://www.fukkan.com/vote.php3?no=628 |