今月のコミックス
アニメ原作以外のAKI の想い出のコミックスを紹介しています。

セーラーブルーの青春
酒井美羽 著
花とゆめコミックス 全6巻
昭和55年〜57年

 昭和55年から「花とゆめ」に連載されたマンガです。酒井美羽はこの連載の前には「ミミと州青」や「通りすぎた季節」などのシリーズを発表しており、AKIもコミックスを購入していました。

 好きな作家の一人で、先のシリーズとは別の連載が始まったので注目していました。内容はご覧の通り、水泳マンガです。少女マンガで水泳物は昔からあり、細野みちこの「金メダルへのターン」、藤原栄子「ただいまの記録2分20秒5」、西谷祥子「水の子」などが思い出されます。少女マンガなのでけっこう恋愛をからめている話が多いのですが、「セーラーブルーの青春」はスポ根ものです。まぁ、あこがれの先輩はいますけど。

 中学生になった杉沢都は水泳部に入ります。初めは泳ぐことが好きなだけだった少女が、競泳の厳しさに目覚め、悩み傷つき、成長していく物語です。当時「花ゆめ」の中では異色のマンガでした。単行本を通して読むと3年間の少女の体や心の成長もわかり、第1巻と最終巻では別人のように女らしくなっています。(いやらしい意味ではないですよ)
 主人公は特別にスーパー選手でもなく、強化合宿、イメージトレーニングなど当たり前の訓練を描いています。かなり地味なマンガで、当時どれだけの人が共感したのでしょうか。競泳界も現在は進歩しているので出てくるデーターは時代遅れかもしれません。
 しかしAKIはこのマンガが好きで単行本も新刊でそろえました。すでに絶版、地味な作品のせいか文庫で復刻もされていません。しかし中古店ではかんたんに手に入るかもしれませんので、興味のある方は読んでみてください。

 作者は現在、レディスコミックへ転向しているようで、ちょっとついていけなくなりました。(^。^;)


2008.6

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