大杉久美子プロフィール


大杉さんのプロフィールはいろいろなサイトでも掲載されています。
ここではかんたんに紹介します。

 大杉さんは東京生まれの東京育ち。小さいころから「のど自慢あらし」としていろいろなコンテストで賞をとっていたということです。
 1964年の中学生のときに母親が自分の旧姓で応募したミス・クラウンコンテストで優勝、クラウンレコードから「東京っ子」という歌でデビューしました。
後のアニメソングからは想像もできない、美空ひばりの小さい頃のような歌い方です。歌謡曲をめざして意識した歌い方をしていたそうです。
 芸名は応募したそのままの「柴山モモ子」。その後ほかの歌手とのカップリングで2枚のシングルを出しましたが売れませんでした。




 1968年同じクラウンから「環ルナ」という芸名で再デビューしました。歌手の三浦環とタバコのルナを合わせた安直な芸名とのことです。



 当時、流行っていたゴーゴーガールのイメージで歌もパンチの効いた元気な曲です。パンチの中にかわいさがあるのが大杉さんらしいと思うのですが。 ちなみに環ルナ名義の歌は「60’sキューティー・ポップス・コレクション」でCD化されていました。現在は廃盤で入手困難です。CDには環ルナ名義で歌った4曲中、3曲が収録されていました。残りの1曲「幸福に泣きたい」は昭和ガールズ歌謡レアシングルコレクションに収録され環ルナの歌はすべて聴けるようになりました。


 環ルナ時代も売れないまま、音楽スクールに通ったり、地方巡業で他の歌手の前座やラジオ番組のDJに出演したりの日々が続いていた頃、1969年「アタックNo.1」と出会います。

 「アタック」の主題歌はご存知のように主人公の鮎原こずえ役の小鳩くるみ(現:鷲津名都江)が初期の主題歌を歌うことになりました。しかし、レコード専属契約の関係で(当時、小鳩くるみはビクターの専属契約)他社から主題歌を出せないことから似た声の歌手を選ぶオーディションで大杉さんが選ばれたそうです。
 音楽担当はのちに名劇でもコンビを組む渡辺岳夫氏。因縁を感じます。初めてのアニメソングは歌謡曲とは歌い方が違い、大杉さんもかなり苦労をした上、渡辺先生は厳しいことで有名。うまく歌えずスタジオの外の非常階段で泣いたこともしばしばだったとか(本人談)。
 1970年、本名・大杉久美子でのアニメソングデビュー「アタックNo.1」は大ヒットしました。
しかし本人はアニメソング歌手はこの1曲のつもりで、翌年、「杉 美子(すぎ・よしこ)」名義でコロムビア系列から再々デビューします。



 曲は「ポケットにりんご」。20歳の女性らしく、少しオトナっぽい歌です。キャッチコピーは「風は私が連れて来たのです」。爽やかボイスで今度はポップス歌手を目指します。芸名は本名から2文字を抜いたもので大杉さん自身はあまり気に入っていなかったそうです。

 杉美子ではシングル2枚を出していますが、やはり売れなかったようです。私はどちらも良い曲だと思いますし、「ときめき」なんて女性のせつない恋心を可愛く表現した歌で、お気に入りなんですが・・・。


 そして1973年、3年のブランクを経て「ジャングル黒べえ」でアニメ歌手に復帰することになります。この歌声には驚きです。はじけるように活き活きと歌う様子がわかります。アニメ歌手に転向するに当たっては相当な葛藤があったようですが、歌に対するしっかりとした考えは大杉さん独自のものだと思います。


 その後、実に1980年後半まで多くのアニメソングを歌い活躍しました。皆さんもきっと小さいころ聴いたアニメソングの中に大杉さんの歌声があるはずです。


 代表曲は世界名作劇場の主題歌。初期はすべて大杉さんの歌唱によるものです。



 名劇以外では、なんといっても「ドラえもん」でしょう。何人か歌手が変わりましたが、初代が大杉さんです。ほかにも「ポールのミラクル大作戦」「くじらのホセフィーナ」「コラルの探検」などなど。



 特に「コラルの探検」では主人公の声を担当し声優としても素敵でした。コラルのすっとぼけたしゃべりが大杉さんのキャラと重なって思い出されます。 劇場公開の「テンプルちゃんの小公女」でもシャーリー・テンプルの声を吹き替えて、そのかわいさに身もだえ(変態か?)ました。

 それと多くの童謡と幼稚園の園歌を歌ったことも特筆すべきことです。多くの幼稚園児が大杉さんの歌声で園歌を聞き、いっしょに歌ったことでしょう。



 最後のアニメシングルは「オズの魔法使い」のB面曲「魔法のクレヨン」。これにはお嬢さんの恵麻ちゃんも参加していて、ジャケット表記が「大杉久美子、恵麻」となっています。




  現在はアニソン女子部の顧問として、他にはちいさなコンサートを中心に活動されています。さすがに声の衰えは隠せませんが、一時はテレビにも意欲的に出演してくれ、往年のファンとしてはうれしい限りでした。
 大杉さんの魅力は歌だけではなく、そのかわいい性格としゃべりにあります。コンサートで紙芝居も披露してくれていますし、どんどん芸風?を広げていってほしいです。

 他のアニメソング歌手から慕われているのも大杉さんの人柄なのでしょう。 私にとっては永遠の憧れのお姉さんです。(#⌒∇⌒#)ゞ いつまでも元気で歌い続けてほしいと思います。



 で、ここからが本題です。現在、大杉久美子さんの歌はアニメソングなどを除いてはほとんどCD化されておらず、一部のアニメソングすらもCDになっていない状況です。
 アニメ歌手40周年を迎えた2009年現在こそ、ぜひ「大杉久美子大全集」を出してほしいのですが、ベストCDの企画すら聞きません。同じ40周年を迎えた堀江美都子さんに比べてこの扱いは何でしょうか。※
 大杉さんは一社専属契約ではなく、レコード発売元が数社に渡っているのでCD全集の発売は困難でしょう。また、杉美子時代の曲は復刻も望み薄です。自主制作するしかないのか、とため息をつくばかりでした。
 今回、同じ大杉さんのファンの方々の協力を得ることが出来、不足していた音源を補完することができました。ここにCD全集を自主制作することになりました。

※この文章を作成したのはかなり前で、このあと、ようやくコロムビアから4枚組の大杉久美子 40th Anniversary BOXが発売されました。(o^∇^o)ノ
 アニメ中心の構成ですが、レア曲も収録されています。しかしまだまだたくさんの童謡系が未収録なのは残念です。
 現在「歌のあゆみ」は工事中です。<(_ _)>



大杉久美子 歌のあゆみ 

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